<ハーレクインコミックス>
「コロフスキー家」シリーズ/
碧 ゆかこ/キャロル・マリネッリ
2 罪な一夜
3 薬指についた嘘
4 ドレスを着た小悪魔
*ロシアからオーストラリアへ移住しファッションブランドを確立した創始者イワン・コロフスキーの息子たちの物語。栄光と影が複雑に絡み合うヒューマンドラマでもある。
1 きらめきの一夜
出典:https://renta.papy.co.jp/renta/
<簡単あらすじ>
駆け出しの画家ミリーは、自分の絵を画廊のショーウィンドウに展示していた。ワーキングホリデーで3ヶ月間の間、仕事をしながら絵が売れることを待っていた。
だが売れなかったので、予定通り明日、帰国することに。その最後の夜に出会った美しい男性。
<登場人物>
ミリセント・アンドリュース
・愛称ミリー。
・駆け出しの画家。
レヴァンデル・イワノヴィッチ・コロフスキー
・ハウス・オブ・コロフスキーの財務部長。
・傾きかけていた会社を建て直す。
<感想(ネタバレ注意)>
純粋で一途なミリーに心地良さを感じだした、レヴァンデルは気を張らなくてもいいことに気付きます。
どこか寂しげで自分を傷付けているように、見えるレヴァンデルをあたたかく包み込んでしまうミリー。
レヴァンデルの生い立ちを知ると、どこか自分の居場所を探していたのかもしれないな~と思いました。ありのままで、惹かれ合っていく2人です。
様々な障害を乗り越えて最後は幸せになってよかったです。
2 罪な一夜
(コロフスキー家レヴァンデルの双子の弟の一人ヨシフのお話)
出典:https://renta.papy.co.jp/renta/
<簡単あらすじ>
2人の姉にコンプレックスのある看護師のアニーの前に長身でハンサムな新任医師のヨシフが現われた。不愛想なヨシフにあいさつをしても無視されて落ち込むアニー。
<登場人物>
アニー・ジェームソン
・看護師。
ヨシフ・コロフスキー
・医師。
<感想(ネタバレ注意)>
どうして、いつも手に入らないものばかりを追いかけてしまうのだろうと思うアニーは、2人の姉と自分を比べてしまい引け目を感じているようでした。
だけど、そんなアニーの思いとは裏腹に明るく元気でやさしいアニーに実は、ヨシフがひそかに惹かれているという様子が魅力的でおもしろかったです。
アニーにとってヨシフは本来の自分の良さを再認識させてくれた存在なのかもしれません。また不愛想なヨシフがときおり見せるやさしさもよかったです。
3 薬指についた嘘
(レヴァンデルの双子の弟、もう一人アレクセイのお話)
出典:https://renta.papy.co.jp/renta/
<簡単あらすじ>
半年前に交通事故を起こし療養していたアレクセイは、再起不能とまでいわれていたが会社に復帰する。
4ヶ月前アレクセイの父が亡くなったことにより実母と、会社の経営権を巡り対立することになった。その裏で実母はザカールという慈善事業家と緊密になっていた。
そんな緊張状態の社内でアレクセイの秘書ケイトは、アレクセイのサポートをし続ける。
<登場人物>
ケイト・テイラー
・秘書。
・シングルマザー。
アレクセイ・コロフスキー
・ハウス・オブ・コロフスキーの最高責任者。
・心に深い傷を持っている。
<感想(ネタバレ注意)>
ケイトのあたたかいやさしさに安心感を感じるアレクセイと、アレクセイのために尽くすケイトとの間には、やわらかな時間が流れているように見えました。
アレクセイは望んでも得られなかったものをケイトが与えてくれるという確かな愛情を感じながら、2人は自然に寄り添っていきます。
会社内の一連の騒動の真相に近づくにつれドキドキ感がたまりませんでした。アレクセイの決断に爽快感を感じます。イイお話でした。
4 ドレスを着た小悪魔
出典:https://renta.papy.co.jp/renta/
<簡単あらすじ>
アレクセイとアレクセイの実母ニーナの2人が経営権をザカールに引き渡した。アレクセイはザカールの思惑を知りケイトと共に会社を去っていった。
その日、ザカールは本社に出社したがオフィスは暗いまま。そこへラヴァニアが出社してきた。お互い顔を見合わす。
<登場人物>
ラヴァニア
・ニーナの秘書補佐。
ザカール・ベレンキ
・慈善事業家であり企業買収専門家。
<感想(ネタバレ注意)>
2人はそれぞれ暗い過去をもっています。復讐のための野心が原動力だったザカールに一言いい放つラヴァニアのセリフがストレートで気分いいです。
そして、
終わったことは
さっさと忘れて
前を向いて
進んでいくの出典:「ドレスを着た小悪魔」
ラヴァニアの性格をそのまま表現してますね。そういわれたザカールの表情がなかなかよかったです。
ラヴァニアは、何にも媚びらず情熱的で積極的で、そして強い女性です。やさしさと強さを持ち合わせたラヴァニアの言葉一つ一つがとてもステキでした。