<ハーレクインコミックス>
【4姉妹の華燭の典Ⅰ】純粋すぎる愛人
(長女 キャットのお話)
12年前、ヒロインが23歳のとき、実母が育児放棄したため、異父妹3人を施設から引き取った。妹3人を育てるため、実父が残した家を改築し、民宿を始める。
しかし、その間に増えていったのは、支払いの数々であった。そして今、35歳のヒロインは経営難に陥っていた。民宿が銀行に差し押されつつあるからだった。
窓の外を眺めながら民宿のことを考え、舞い散る雪にホワイトナイトを、なぞらえていた。
<登場人物>
キャサリン・マーシャル
・愛称 キャット。
・民宿(B&B)経営。
・23歳のとき異父妹3人を引き取り育てる。
ミハイル・クスニロビッチ
・実業家(石油王)
<レビュー>
(多少ネタバレあり)
ミハイルがキャットの経営する民宿に、泊まることになった夜、ちょっとしたアクシデントにより、ミハイルはキャットに誘惑されたと、思ってしまいます。
それを口に出すとキャットは、思いっきり否定します。
「私が誘ったっていうの×4」だけど本当のキャットの心境は?
あり得ない?驚愕?図星?ミハイルは失礼?キャットの欲望?どうなんでしょうか?ちょっとおもしろい場面でした。
数日後、銀行から連絡が入り、キャットの借金を肩代わりした人がいるといわれ、それがミハイルでした。
それによってミハイルが、民宿の持ち主となったのです。
ミハイルの元へいくと、ある契約を提案されます。キャットは妹たちのために、民宿を手放したくなかったので応じます。
そしてあるパーティーの日、緊張するキャットの手を、ミハイルはギュッと握ります。
こんなに力強く誰かに
手を握られたのは
初めてー出典:4姉妹の華燭の典Ⅰ「純粋すぎる愛人」
その力強さにキャットは、安心したのでしょうね。
後押しされたキャットは本来、持っている気配りさと社交性を発揮し、女主人役をソツなくこなし、人混みの中に溶け込んだようでした。
このシーンはミハイルがキャットを、もうすでに大切に思っているのではないかと感じさせた場面です。
ここからロマンティックな世界へと、広がっていきます。そしてミハイルがほしいものを、キャットは持っているようですね。
目には見えないけれど、確かに感じるもの、それは打算のない純粋な素直さと、包み込むような、あたたかさでした。情熱的な内容で楽しかったです。
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【4姉妹の華燭の典Ⅱ】熱砂にさらわれて
長女キャットの双子の妹サフィーのお話)
5年前、ヒロインとヒーローは出会った瞬間、恋に落ちあっという間に結婚した。だが1年後ヒーローから突然、離婚をいい渡されたヒロイン。
離婚後、ヒロインはモデルの仕事を、ヒーローはマラバーンの国王となっていたのである。
4年が経ちヒロインは、CM撮影を控えていた。
しかし予期せぬトラブルが発生し、急きょロケ地が変更となる。
そこはヒロインにとって甘くせつなく、そして残酷な思い出の地であった。
仕事とはいえ、再び訪れた美しき砂漠の国マラバーン。
<登場人物>
サフィア・マーシャル
・愛称 サフィー。
・モデル。
・双子で妹はエミー。
ザヒール・ライフ・クウオリシ
・マラバーンの国王。
・サフィーの元夫。
<レビュー>
(多少ネタバレあり)
2人は再会後、いい争いを繰り返します。
サフィーがお金目当てで結婚したと思っているザヒールと、あることでザヒールに愛想を尽かされたと思っているサフィー。
お互い何かを隠しているような雰囲気でした。
案内された部屋に1人、サフィーは隠れるように暮らしていた結婚生活を、思いだしていました。
愛されている自信が
まったく
もてなかったから
何かと
離婚を口にしてたけど
本気じゃなかった
私たちの
未熟な結婚生活は
お互いに傷つけあって
終わった出典:4姉妹の華燭の典Ⅱ「熱砂にさらわれて」
サフィーの複雑な思いが、伝わってきます。
サフィーは急に何かを思い立ち、案内されていた部屋から飛び出し、車に乗って走り出します。
途中、車がガス欠になりザヒールが探しにきます。
果てしなく広がる砂漠の中に、野営地のテントがありました。
このあたりから2人の、関係がドラマティックにすすんでいきます。
・なぜ急にザヒールは離婚するといい出したのか?
・なぜサフィーは男性を受け入れられなかったのか?そしてサフィーの負い目となっていることは?
心の中で、かかえていることで素直になれず、それでもお互い惹かれずにはいられない、その激しさに2人には、運命的なものを感じます。
未熟だった2人が再会し、いろんなことに気づきながら共に成長し、本当の愛というものに触れ合った瞬間、1つになっていくというステキなお話でした。
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【4姉妹の華燭の典Ⅲ】恋人を演じる一夜
(長女キャットの双子の妹エミーのお話)
エスコートサービスのホームページを見ていたヒーローはそこに、ある女性をみつける。
会社で働いている、あの地味で目立たないインターシップ?
会議中、議事録の作成中に、居眠りをしていたヒロインに会議終了後、オフィスに来るよう命じる。
ホームページ見せられたヒロインは問いただされ、それは自分だが、自分の意志ではないという説明に、ヒーローは信じていない様子だった。
<登場人物>
エメラルド・マーシャル
・愛称 エミー。
・インターシップ中。
・双子で姉はサフィー。
セバスティアーノ・クリストゥ
・愛称 バスティアン。
・会社 経営。
<レビュー>
(多少ネタバレあり)
恋人のふりをすることになったエミーは、週末バスティアンの妹の結婚式に、出席するためバスティアンと共に、出発します。
エスコートサービスの、コンパニオンだと思っているバスティアンは、機内でエミーがどんな手を使って、自分を誘惑してくるのか、待っていたのでした。
しかしエミーは、なぜかすぐ眠ったようです。エミーの寝顔を見ながら、
子供みたいな
寝顔だな
こんな女
初めてだ出典:4姉妹の華燭の典Ⅲ「恋人を演じる一夜」
かなり意表を、突かれたのでしょうね。
華やかな女性と、スマートな恋愛を楽しんできたバスティアンにとって、新鮮だったのかもしれません。
この場面は、なんだかふんわりとした、あたたかさを感じるので、スキなシーンの1つです。
恋人を演じようと必死なわけではなく、エミーはエミーらしくありのまま、自然体の姿に好感が持てました。
2人は次第に急接近していきますが、エミーのほうは、心の切り替えが早いバスティアンに、ついていけない様子でした。
逆にバスティアンは、エミーに対し徐々に、どう接していいのか分からず、とまどいます。
そのため行動が、空回りしてしまうバスティアンが、どのような選択をしていくのか、楽しみながら読みました。
そしていろんなことで、傷付き臆病になっている純真なエミーに、バスティアンが愛を伝える場面は、感動的でした。
恋人のふりから始まった2人の関係が、やがて芽生えた熱い心によって、眠れないほど強力になっていく様子に、恋っていいな~と思いました。
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【4姉妹の華燭の典Ⅳ】億万長者の大誤算
(長女キャットの末妹トプシーのお話)
ヒロインの姉たちは、父親が誰なのか知っているが、ヒロインだけは、父親だと思っていた人が人違いだったと知る。
そのためヒロインは、本当の父親が誰なのか、知りたいと強く思ったのだった。
その後、ある条件と引き換えに、やっと実母から聞き出した父親だという男性の名前。
<登場人物>
トパーズ・マーシャル
・愛称 トプシー。
・4姉妹の末妹。
・夏の間だけ、ある夫人の個人秘書のバイトをする。
ダンテ・レオネッティ
・銀行家。
・マルティーノ伯爵。
<レビュー>
(多少ネタバレあり)
本当の父親を探す旅へー。
トプシーは父親と、おぼしき人物と初めて会いますが、すぐには本当のことを伝えませんでした。
その2人の様子を見たダンテは、あるウワサを含めてトプシーに対して、大いに誤解をしてしまいます。
またなぜ、トプシーがダンテの母の個人秘書となったのか、本当のことがいえないトプシーに、ますます疑惑をもつダンテでした。
どこまでも懐疑的なダンテに、トプシーは見方を変え説明し理解を求めますが、いい争いを繰り返します。
そんな中、ダンテはトプシーに、デートをしてほしいといいます。
ダンテの家が所有する森の中の、ダンテしか知らない場所へ、トプシーを連れていきます。
子供のときに
見つけた
僕の秘密の
場所だ出典:4姉妹の華燭の典Ⅳ「億万長者の大誤算」
ダンテのやわらかな雰囲気が、伝わってきます。
トプシーも爽やかな場所が気に入ったようで、2人はつかの間美しい世界に身を委ねていました。
自然の中で、自然のままトプシーは森の女王様気分を味わいます。スキなシーンの1つです。
義兄ミハイル(長女キャットの夫)も登場しながら、誤解の連鎖と気の抜けない展開に、ハラハラしました。だけどその分おもしろかったです。
ダンテに点数をつける義兄ミハイルにも、笑っちゃいました。
天真爛漫で可愛らしいトプシーの家族を含めた楽しいお話でした。

